ユニクロの就活平成維新について
柳井正会長兼社長がまた「就活」世界を混乱させていますね。
ユニクロを展開するファーストリテイリングは、来年にも大学新卒の一括採用を見直す検討に入ったということです。これまで「伝統」であった採用方式が破壊され、新たな採用方式が他の企業に広がることが想像されます。
柳井正会長兼社長が「大学」に見切りをつけた、感があります。
はたして、本当にそうなのでしようか。
柳井正会長兼社長が朝日新聞のインタビューで次のようにおっしゃっていました。
一括採用だと、同じような人ばかりになる。1年生の時からどういう仕事をするか考えて、早く決められる方がいい。
具体的には、1年生の時点で採用を決め、在学中は店舗でアルバイトをしてもらい、卒業と同時に店長にするといったコースが想定されるということです。
これは大学教育を経てきた若者が、あまりにも「人材」になりきっていないから、ということが想像されます。
この採用方式がよいか、悪いか、まだわかりません。
ツイッターなどみれば「ユニクロ大学をつくればいい」「高卒でいい」という意見などがあり、批判が多いような気がします。
これは柳井氏の計画のひとつなのかもしれません。
大学教育のあり方に企業人から変革を求める。
そういうことなのでしょう。
視点を変えて、今の就職事情を考えて見ましょう。
私が出会う大学生は、総じて「おとなしさ」を感じます。
ある意味これは幸せなことでした。平和な日本が続き、子どもを、学生を、国民を優しく守ってこれたからです。
特に自分の子育てのことを考えても我が子を「あまやかしている」と思います。物にあふれ、「ほしい物」は「変える」時代です。作り出すものではない。
わたしは、よく鉛筆削りの小さな小刀をつかって小枝などを削っていましたが、我が子にはさせていませんね。
自分の幼いころに比べて、我が子を取り巻く環境は「危険から回避」されすぎているような気がします。
大事に育てられた若者は「ハングリー」精神を喪失しました。
今、就職活動を援助する講座をしていますが、そこで感じるのが若者の危機感のなさです。「なんとかしてもらえる」のが当たり前、という無意識内の感覚です。
平和だったからこそ、ここまで進んでしまった「覇気の無さ」。
私が指導している学生達はすばらしく「ピュア」です。やさしくて、すなおで、かわいらしい。男の子も、女の子も。
とてもすばらしいのです。でも、これから世界で戦える人材とはいえない。
柳井正会長兼社長もこの「ジレンマ」が、今回物議を醸している採用方式の発表に繋がっているのでしょう。
厳しい「父性愛」ゆえと理解したいと思います。
日本の大学の研究水準、教育水準はとても高いと思うのです。
でも、ゼミに遅刻したり、無断欠席したりする学生を本気で怒ることができない場になっています。【それはすべての教育機関にいえるでしょう】
大学生なら「大人」であるべきなのに、「社会常識」に反したから叱ると、時に「保護者」からクレームがくる。先生は学生の内面指導でできなくなります。
それが、バイト先の店長に叱られたなら、大学生は従うのです。
髪の毛の色も「高時給」のためなら、黒く染める・・・・そんな話をよく聞きます。
柳井正会長兼社長は、「学問のことは大学におまかせしたい、しかし、社会人基礎力は我が社が指導しましょう。社会人としての内面の教育はおまかせいただきたい」という気持ちなのではないか、と勝手に想像します。
柳井正会長兼社長の就活平成維新は日本の若者の「社会人基礎力」を高めるために打ち出した、苦肉の策と考えます。
しかし、この採用方式が本当に良いのかどうかは、今後の結果をみなければいけません。しかし、このことを投げ石に「教育機関の内面指導」の問題を公の場で話し合っていただきたいと望むばかりです。


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